今回は、夏休みに日生劇場へお越しになる皆様へ、劇場のみどころスポットをご紹介します。普段は何気なく通り過ぎてしまうような場所にも、日生劇場を設計した建築家・村野藤吾の色々な思いが込められています。
是非、ご来場の際に実際の場所を探して、その美しさを実感してください。
浮き上がった階段
クローク前の螺旋階段は1段目が浮き上がって見えるよ。
螺旋階段はくるりとねじったような形をした階段のことだよ。
大きくて重い大理石(模様のきれいな石だね)を日生劇場に似合うように美しく軽やかに見えるよう初めの1段が空中に浮いているみたいに作ってあるよ。
ドレスを着たお姫様が優雅に歩くのが似合いそうでしょ♪
2つしかないブドウ型電球
大階段をあがった目の前に見えてくるぶどう型電球
劇場の中に2つだけしかないぶどうの形をした電球はやわらかくて優しい光だね。
夏の暑さから劇場の中に入ってホッとひと息・・・蝶々の形の椅子に座って六角形のテーブルで飲み物やアイスクリームをいただきながらクールダウンするのにピッタリな明かりでしょ♪
柱の色がいろいろあるよ
客席1階ロビー・GC階ロビーの柱は白、2階客席ロビーの柱はグレー
劇場の階段を上がって行くとロビーの柱の色がその階によって違うよ。
最初に入るピロティーにある柱は花崗岩で出来ているから、よぉ~く見るといろんな色が混ざっているのがわかるでしょ。
階段をあがっていくと1階席ロビーとグランドサークルロビーの白い大理石の柱が見えてくるよ。
そしてもう1つ螺旋階段をくるりとあがると2階席ロビーの柱はグレーの大理石になるんだ。同じ劇場の中でも柱の色によってロビーの雰囲気が違うのがおもしろいよね。
帝国ホテルを望む窓
劇場ロビーに1ヶ所だけ大きな窓があるよ。
日生劇場が出来る時、お隣の帝国ホテルは今とは違う形だったんだって。
今はとっても高い建物だけど、その時は3階建てだったから日生劇場の客席2階ロビーに1つだけ大きな窓をつくって帝国ホテルがながめられるようにしたんだよ。
この窓から見えていたフランク・ロイド・ライトさんの設計した帝国ホテルは愛知県にある博物館明治村に保存されているよ。
デコボコ壁
2階K列うしろの壁だけ音を吸収するためにデコボコしているよ。
他の壁は音を響かせるために固いけれど、1番うしろだけは隙間がたくさんあるよ。
デコボコの中には音を吸収するクッションが入ってるんだって。