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オペラ『ルチア』関連企画 「音楽レクチャー」(9/13開催)レポート

NISSAY OPERA 2020 特別編 オペラ
『ルチア~あるいはある花嫁の悲劇~』

関連企画 「音楽レクチャー」(9/13開催)レポート

指揮者・作曲家として活躍する根本卓也さんが、横山 和美さん(ソプラノ)、吉田 連さん(テノール)、武田 麻里江さん(ピアノ)による実演を交えながらオペラ『ランメルモールのルチア』の音楽的魅力に迫りました。

【目次】
「ベルカント」というけれど
『ランメルモールのルチア』(1835)について

 

♪「ベルカント」というけれど

前半は、ベルカント・オペラと呼ばれている『ランメルモールのルチア』、その「ベルカント」とは。 この「ベルカント」は、歌唱法と混同されがちだといいますが、19世紀前半ごろまで盛況だったテクニックを重視した「楽器としての声」を極めたスタイルのこと。当時の音楽教育や奏法の変遷、関連エピソードを、ベッリーニ『清教徒』(1835)より“A te, o cara”などの演奏とともに、ご説明いただきました。

この時代は、いろいろなスタイルのせめぎあいで、ダイナミックに音楽が変化していった時代。オペラ『ランメルモールのルチア』も「ベルカント」スタイルをベースに、ドラマ的要素が効果的に使われており、本作が名作として今日まで残っている所以ではないかといいます。

 

♪『ランメルモールのルチア』(1835)について

後半では、ルチアの悲劇を生み出した歴史的背景の解説とともに、有名な2曲をご紹介。作品の舞台である17世紀のスコットランドでは、王位継承時の反乱が起こり、元々の地主勢力だったラヴェンズウッド家(エドガルド)は敗れ、新興のアシュトン家(エンリーコとルチア)が領主に収まっていました。そんな宿敵同士の家柄で、禁断の愛が芽生えてしまうのが「オペラ」ということで、エドガルドがフランスに渡る前夜、ルチアと結婚の約束をする場面「Ⅰ幕エドガルドとルチアの二重唱」の情熱的なデュエットをご披露いただきました。

そして、ルチアが狂気の中で歌い続けるⅢ幕「狂乱の場」。この場面でもともとドニゼッティが使用しようとしていた「グラスハーモニカ」をご紹介いただきました。水をはったグラスの縁を濡れた指で撫でて演奏する楽器といえば、お分かりの方も多いかと思います。公演ではフルートの演奏ですが、ルチアの心情をドニゼッティがどのように音楽で表現しようとしたのか、注目してみてください。

最後の質問コーナーでは、同じ曲であっても、そのときの相手やシチュエーションによって、化学反応が起こり、同じ演奏は二度とないというお話も出ていました。どのようなルチアが紡がれるのか、ぜひ劇場で体感してください。

 

◆オペラ『ルチア~あるいはある花嫁の悲劇~』公演ページはこちら

 

 

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