ニッセイ・バックステージ賞

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ニッセイ・バックステージ賞とは

舞台芸術を裏から支え、優れた業績を挙げておられる舞台技術者、いわゆる「裏方さん」たちを顕彰する賞です。
華やかな舞台の裏側で舞台づくりに不可欠な仕事をされている方に光をあて、そのご労苦に報いるとともに、後継者の人材育成のための一助になればという願いのもと1995年に創設しました。

裏方さんが主役 〜華やかな舞台を支える「裏方さん」を顕彰〜

「舞台芸術は総合芸術である」と言われ、数多くの分野の人材、あるいは才能の結集によって制作、上演されております。
表舞台に立つ、作者、演出家、俳優といった方々は脚光を浴びる機会が多い一方、「舞台を支える=『裏方さん』」は、ともすれば注目されることもなく評価を得難いのが現状です。
当財団では、これら舞台を支える「裏方さん」たちにスポットを当てることにより、華やかな舞台の裏側で、舞台づくりに不可欠な仕事の数々をご紹介してまいりました。
1995年に創設以来、これまで大道具、小道具、衣裳、照明、音響、歌舞伎床山、舞台監督、ピアノ調律、ライブラリアン等様々な分野において、永年に亘って舞台づくりに貢献されてこられた素晴らしい方々が受賞されています。

第29回
「ニッセイ・バックステージ賞」受賞者※敬称略

受賞者画像1
受賞者画像1

舞台衣裳製作

ハヤシ

ナツコ

なつ子

舞台衣裳製作

ハヤシ なつ子ナツコ

東京生まれ。文化女子短期大学を卒業後、株式会社シルビア衣裳部にてバレエ衣裳製作を始める。

1972年ボリショイバレエ団来日をきっかけに劇場スタッフとしてバレエ衣裳のノウハウを学んできた。

1973年独立を機に、本格的に衣裳製作をスタート。1987年舞台衣裳製作有限会社工房いーちを設立。

1983年日生劇場のモーツァルト4大オペラ「魔笛」「コシ・ファン・トゥッテ」「ドン・ジョヴァンニ」「フィガロの結婚」、そして1991年モーツァルト6大オペラ、ワーグナー作品などに携わる。

1987年松山バレエ団の「新当麻曼荼羅」「シンデレラ」「新・白鳥」ほか、1997年新国立劇場開場より全てのバレエ作品の衣裳製作及びランニング業務、1999年K-BALLET COMPANY(現K-BALLET TOKYO)の旗揚げ公演より全ての衣裳を手掛けている。オペラに関してもトーマス・ノヴォラツスキー芸術監督在任中の4年間26本全ての衣裳製作に携わってきた。

衣裳の型紙も素材もなく、大手の衣裳会社数社のみしか存在しなかった1970年代から衣裳製作を続け、職業として確立させ、オペラ・バレエの衣裳を得意とした日本では数少ない衣裳製作の専門工房を設立し、今なお数多くのダンサー・演出家からの信頼を得ている。現在は製作に加えて、舞台衣裳の知識を後進へ伝授し育成に尽力している。

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バレエピアニスト

ヨネダ

米田

ユリ

ゆり

バレエピアニスト

米田ヨネダ ゆりユリ

東京生まれ。桐朋高校音楽科を経て、桐朋学園大学ピアノ科卒業。大島正泰、本間徳男、高橋冽子、堤俊作の各氏に師事。高校在学中よりバレエピアニストとしてのキャリアをスタートし、また一方で、バレエダンサーとして東京バレエ団に5年間在籍して多くの公演に参加。

1989年に来日したサドラーズウェルズ・ロイヤルバレエ(現バーミンガムロイヤルバレエ)の芸術監督ピーター・ライト氏に認められ、同年及び1992年、英国にて研修。

これまで国内の多くのバレエ団でリハーサルピアニストを務めたほか、ボストンバレエ、カナダ・ウィニペグバレエにはゲストピアニストとして度々招かれた。ローザンヌ国際コンクールをはじめ多くのバレエコンクールでは公認ピアニストを歴任。

海外バレエ団の来日公演、国内のバレエ公演での演奏も数多く、バレエ公演のみならずコンサートにおいて、コンチェルトのソリストとして全国各地のオーケストラと共演。

1997年の新国立劇場開場以来、同バレエ団の音楽スタッフを務め、舞踊家と音楽家という異なるジャンルの橋渡し役として、ダンサー、指揮者双方から高い評価と信頼を得ている。

後進の育成にも長年力を注いでおり、門下生たちは新国立劇場はじめ、国内外のバレエ団でバレエピアニストとして活躍。現在は昭和音楽大学バレエ科で音楽の授業を、また同大学院ピアノ科ではバレエピアノの講師を務める。

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第29回「ニッセイ・バックステージ賞」贈賞式

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